幹細胞を用いた再生医療
再生医療とは
再生医療とは、幹細胞などを用いて、病気やけがなどで機能を失った組織や臓器を修復、再生し、失われた人体機能の回復を目指す医療です。
既存の医薬品では治療が難しい疾患や、治療法が確立されていない疾患に対する新たな治療法として期待されています。
幹細胞とは
私たちのからだは、心臓、肺、消化管、脳、骨、筋肉などの色々な器官からできており、それぞれの器官はいくつかの組織で成り立っています。細胞は組織を構成し生命を維持していくための最小単位であり、存在場所に応じた決まった役割があります。からだの中には約37兆個の細胞があると言われています。
細胞にはある一定の寿命があります。寿命を終えた細胞は自死し、その代わりに新しい細胞が生まれるという営みが日々繰り返されています。それぞれの組織の中で、細胞は絶えず新しい細胞に入れ変わっているのです。
死んでいく細胞を補うために新たな細胞を生み出す能力を持った細胞が幹細胞です。これに対し、寿命が来たら死んでしまう細胞を機能細胞と言います。細胞が死んでもヒトが寿命を迎えないのは、幹細胞が新しい細胞を作り続けているからです。
幹細胞の機能と種類
新たな細胞を生み出す能力を持った幹細胞は、何度でも分裂する能力(自己複製能)と、いくつかの機能細胞に分化する能力(多分化能)を持っています。
幹細胞は、すべての細胞に分化できる能力を持った多機能幹細胞と、ある程度決まった細胞にしか分化できない組織幹細胞(体性幹細胞)とに分けられます。組織幹細胞には、分化する細胞の違いよって、上皮幹細胞、神経幹細胞、骨幹細胞、骨格筋幹細胞、軟骨幹細胞、肝幹細胞、造血幹細胞、生殖幹細胞などの種類があります。
脂肪由来幹細胞
体性幹細胞のなかでも、再生医療の材料として注目を集めているのが間葉系幹細胞です。
間葉系幹細胞は間葉系細胞である脂肪細胞・骨細胞・軟骨細胞に分化できる幹細胞ですが、骨格筋細胞・線維芽細胞などの中胚葉系細胞や、外胚葉系の神経細胞、 内胚葉系の肝細胞などにも分化できることが分かっています。
間葉系幹細胞は、骨髄、歯髄、臍帯、脂肪組織などから採取することができます。
脂肪由来幹細胞は間葉系幹細胞の一つですが、自己脂肪由来幹細胞を用いた再生医療には次のような優れた点があるため、再生医療にもっともよく利用されています。
① 骨髄由来幹細胞の約100倍から1000倍多くの幹細胞を含む
② 組織修復に寄与するHGF(肝細胞増殖因子)、VEGF(血管内皮増殖因子)などを多く産生するため再生能力が高い
③ 多くの免疫調節因子を産生するため免疫制御機能が高い
④ 高齢者の細胞でも増殖する
⑤ 培養技術が確立されている
⑥ 採取の負担が少ない
文献
1. Iwashita S et al. Stem Cells Dev 2009;18(4):533-543
2. Moseley TA et al. Plast Reconstr Surg 2006 Sep;118(3 Suppl):121S-128S118:
3. Furuhashi K et al. J Am Soc Nephrol 2013;24(4):587-603
再生医療
- 自己脂肪由来幹細胞
- 当院における自己脂肪由来培養幹細胞治療
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診療内容
項目 説明 保険診療 内科、胃腸科、循環器科
呼吸器科、禁煙外来
男性更年期外来、女性更年期外来自由診療 サプリメント栄養療法
ナチュラルホルモン補充療法
キレーション療法
高濃度ビタミンC点滴療法健診、ドック 健康診断、人間ドック
アンチエイジングドック -
診療時間
外来診療時間 月 火 水 木 金 土 9:00~12:30 ○ ○ ○
13:00まで○ ○ ○
13:00まで14:00~18:00 ○ ○ ○ ○ ※受付時間は診療時間の20分前までとなります。
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